ネット社会の集団心理 1:「バンドワゴン効果」とは?

   

バンドワゴン効果

ランキング上位にあがっているキーワードやニュース、つい見てしまいませんか?
前回の話題のキーワード調査事例から、ネット社会の問題を考えてみたでは、ネット社会特有の情報拡散の仕組みについて考察してみました。
その中で、ランキングが情報拡散に影響する理由、みんなの集団心理(群集心理)が気になります。
人には、話題そのものへの関心だけでなく、「今何が流行しているのか?」「他の人はどんな情報を見ているのか?」といったことを追い求める心理があるようです。
その理由のひとつが「勝ち馬に乗りたい」心理、バンドワゴン効果です。
今回は、バンドワゴン効果をはじめとする3つの効果について、身近な事例と共に学んでみましょう。

経済学の視点から提唱された「バンドワゴン効果」

バンドワゴン効果 (Bandwagon Effect)

バンドワゴン効果とは、ある選択が多数の人に受け入れられているほど、その選択への需要がより大きくなる現象です。
流行・時流に乗りたい」、「勝ち馬に乗りたい」心理が起こす同調現象です。
みんなが選ぶものはいいものであるという思い込みや、多数派と同じものを選んで安心したい心理ですね。
ちなみにバンドワゴンとは、パレードの先頭をいく楽隊車のことです。

世の中にはよくバンドワゴン効果が発生していたり、バンドワゴン効果を狙った施策が行われていることが思い当たりますよね。

  • ヒット商品が情報番組で紹介されると、ますます人気が加速して売り切れ続出!
  • 業界下位の企業でも「お客様満足度No.1」など多数に支持されている数字をアピールする
  • WebメディアやSNSはランキング情報が充実している

バンドワゴン効果は、アメリカの経済学者ライベンシュタインが創作した名称で、1950年に発表した論文「消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、及びヴェブレン効果」の中で使われました。

ライベンシュタインは、個人の需要に影響を及ぼす他人の影響(外部性)の3つの効果として、バンドワゴン効果以外に以下の効果もあげています。

スノッブ効果 (Snob Effect)

スノッブ効果とは、同じようなモノが氾濫すると、人とは違うものを持ちたくなる現象です。バンドワゴン効果の逆の心理(負の外部性)です。
ユニクロの服について「ユニばれ」「ユニ被り」なんて言い方がありましたが、あまりに商品が飽和してしまうと「人と被るのはいや!」という心理が働くんですね。

逆にこの心理を読み、「限定品」や「隠れ家」など、スノッブ効果を狙った提案もあります。
マニアックなユーザーにアプローチしやすいWebビジネスは、スノッブ効果と相性がいいかもしれません。

ヴェブレン効果 (Veblen Effect)

ヴェブレン効果とは、高価な商品ほど手に入れること自体の欲求や満足度が高まる現象です。
顕示欲、「見せびらかしたい」心理による現象です。
アメリカの経済学者ヴェブレンが、自身の著書「有閑階級の理論(1899年)」の中で、当時米国で起きていた見せびらかし消費について論じたことからこの名がついています。

日本でもバブル期のブランド消費なんかはヴェブレン効果で説明できそうです。
最近は物質的にバブリーな心理傾向は減ってきたかもしれませんが、「SNSでリア充自慢」など、精神的な見栄の張り合いみたいな心理はありそうですよね。

バンドワゴン効果は、政治の世界でも使われる

バンドワゴン効果=勝ち馬に乗りたい心理は、ビジネス以外の場面でも発生します。
政治の世界では、選挙前に○○候補者が優勢といった情報があるとみんなが○○候補者に投票してしまう現象も「バンドワゴン効果」と呼びます。
ちなみにその逆、形勢が不利な方を応援する現象は「アンダードッグ(underdog、負け犬)効果」と言います。
日本では昔からよく言われる「判官びいき」、弱い立場に置かれた源義経に同情してしまう現象ですね。

政治学では、上記のように選挙予測報道が実際の投票行動に影響を及ぼす現象全体を「アナウンスメント効果」と呼んでいます。

まとめ

  1. 「流行に乗りたい、勝ち馬に乗りたい」心理が起こすバンドワゴン効果
  2. 「人と被りたくない」スノッブ効果、「見せびらかしたい」ヴェブレン効果にも注目
  3. バンドワゴン効果は政治の世界でも起こる現象

集団心理(群集心理)は興味深いですよね。パターンを知っておくとマーケティングやWeb集客のヒントになります。
流行やブームはバンドワゴン効果によって加速するケースが多そうですが、逆方向に働く心理もあり、マーケティング担当者はまさに潮目を読みながら舵を取る必要があります。
さらに心理を読み、先回りして仕掛けをしてみよう…と考えていくと、仕事がどんどん面白くなりますね!

次回は、みんながついランキングや流行をチェックしてしまうもうひとつの心理キーワード「同調圧力」について書く予定ですので、お楽しみに。

人々の購買心理に関しては、消費者をタイプ分けしたイノベーター理論とアーリーアダプターについての記事もおすすめです。
参照現代型アーリーアダプターとWebマーケティングへの活用

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