データ活用を【3C分析】から考える

      2016/03/23

データ活用3C分析アイキャッチ

現在、あらゆる業界でデータ活用が注目されています。
一方で、データがうまく活用できないというお悩みを持つ方も増えています。どんなデータを何に使えばいいのかわからない、ツールを導入しているが活かせていない、ビジネス規模が小さくてデータ活用が難しい、といった声もお聞きします。

デジタル化で膨大な量のデータ(ビッグデータ)を蓄積・分析できる時代となりましたが、データは活用しなければ意味がありません。
研究機関や大企業以外のビジネスの現場では、限られた時間や予算の中でピンポイントでデータを活用することを考えていく必要があります。
そのためにはまず分析する視点を決めることが重要です。
今回は、マーケティングの基本として市場分析のフレームワークである3C分析を紐解きながら、マーケティング視点でデータを活用するための基本的な考え方を学びます。

3C分析をおさらいしよう

【3C分析とは?】

  • Customer(市場、顧客)Competitor(競合)Company(自社)の頭文字をとって3C
  • 3C分析の目的…自社の戦略を導き出すこと
  • Customer(市場、顧客):市場や顧客の規模・ニーズ・トレンドの変化などを知る
  • Competitor(競合):競合を明確にして、強み・弱み・行動を分析する
  • Company(自社):自社の現状(強み・弱み・行動)を分析し、戦略を決定する

3C分析カット
3C分析は、経営戦略レベルでよく語られる基本的な分析のフレームですが、事業や商品などどんなレベルにも落とし込めます。もちろん、Webサイトをコアにしたマーケティング戦略の策定にも活用できます。

一般的には、Customer(市場、顧客)→Competitor(競合)の分析のステップを経て、Company(自社)の分析、そして戦略の決定…というプロセスで進めるフレームワークです。
まず市場全体の状況や変化、顧客のニーズを把握し、競合が何をしているかを把握した上で、自社が勝つ(売上アップ/シェア拡大/新規参入等)ためにはどうしたらいいか仮説を立て、戦略を考えます。

3C分析の3つのステップにおける指標としてデータを使う…これが、ビジネスの現場でポイントを押さえたデータ活用方法の一つだと言えます。

ここで重要なのは、ビジネスにおいてデータは「仮説や戦略を立てるためのヒント、指標や裏付け」を得るために読み解く、という点です。データ分析そのものが目的になってしまうと、迷路に嵌ってしまう危険があります。

データの質を3Cの視点で分類してみよう

さて、ここで各社の持っているデータを考えてみましょう。
インターネットが整備されたこの時代、現状の自社サイトに対するアクセスデータやユーザーデータはかなり充足しているのではないでしょうか。
オフラインで入手した顧客情報も、顧客データとして完備している企業が多くなっています。
どこの企業も、自社データは質的にも量的にも充実しているようです。
では市場全体や競合に関するデータはどうでしょうか?

Webサイトはあるけれど、さらに新しく商品サイトを設計したいと考えている企業を例にとってみます。Webサイト制作時に使っているデータを3Cの視点で分類してみましょう。

3Cデータのカバー範囲カット
【3Cの視点で、データはないけれど知りたい情報や指標は?(例)】

  • Customer (市場、顧客):
    最新の市場トレンドはどうなっているのか?
    自社とまだ接点のない顧客のニーズは?
    どんなコンテンツが未知の顧客に受けるのか?
  • Competitor (競合):
    商品単体で見た場合、Webの中ではどのサイトが競合なのか?
    競合サイトは何を仕掛けているのか?
  • Company (自社):
    まだコンテンツ化されていない自社の強みは何か?
    新商品の特長の中で、Web上で重視すべきポイントは?

このように3Cの視点を意識してデータを見直してみると、自社の使っているデータの過不足や質的な特性が再認識できます。思いのほか偏りがある、と気づかれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

アクセス解析データや顧客データは重要だが万能ではない

Webアクセスデータは、Webサイトの現状改善、Webサイトをステップバイステップで調整していくには非常に強力な武器です。
顧客データもヒントの宝庫です。顧客の声は業務改善に役立ちますし、ユーザーの傾向を捉えて潜在ニーズ、潜在顧客を推測することも可能です。
Webを主体としたマーケティングが急速な進展を遂げてきたのは、詳細な自社データの解析に基いてPDCAサイクルをスピーディに回すことが可能だったからとも言えます。

それほどまでに重要な自社データですが、万能ではありません。
もちろん蓄積データ量が膨大であったり、業界のオーソリティである企業であれば、この自社データ分析だけでかなりのマーケティング情報が入手できます。データから読み取れる動向が市場の全体像とある程度重なっているからです。
しかし、中小規模のビジネスや新しいビジネスにとってはどうでしょう。

アクセスを分析して一生懸命ページ内容や導線を直しても、市場全体の動きが自社の提案内容とずれていたり、強烈なライバルが出現したりしていれば、努力が空回りしてしまうかもしれません。
また、現状の延長線上では新しいターゲットと接点を持つポイントがわからず、新しい戦略のアイディアが浮かばないという問題も起こり得ます。

そんな時は、外部で調査されたデータを取り入れるという手法も検討してみましょう。

これからの時代、「市場の俯瞰」「未知のニーズの探索」「競合の動向」「新商品開発新企画」「新サイト立ち上げ」といった次の一手を考えていく上では、自社だけでは把握できない、視点を変えたデータも併用して活用していくべきなのです。

3C分析のフレームを意識してデータを活用しよう

3C分析のフレームに基いて考えると、企業の戦略立案には、自社データを精密に分析するだけでなく、市場や顧客、競合を分析するためのデータ=外部マーケティングデータもバランス良く活用していくことが重要だというポイントが見えてきました。
自社データを使う際も、「市場・顧客からの視点」や「競合との比較視点」と組み合わせて読み解くことで、より有益なヒントや指標を見出すことが可能になります。

大企業であれば、様々な自社データ・外部データを組み合わせたDMP(データマネジメントプラットフォーム)を活用し、マーケティング・オートメーションでAI(人工知能)に戦略まで解答させるようなことも可能な時代ですが、そこまでデータ分析に投資できない/しない企業も多くあると思います。
そのような体制でも、必要に応じてオープンデータやレポート、クラウド型サービス等で外部マーケティングデータをピンポイントで補完していくことができます。

3C分析データ一覧表

それぞれのデータには様々な特性がありますので、目的・必要度や予算に応じて使い分けたり、組み合わせたりすることができます。
弊社の検索エンジンシミュレーターSeeSも、Web上のビッグデータを活用したマーケティングデータをレポートにしております。キーワードから市場全体の俯瞰や自社サイト・競合サイトの定性的な分析ができるデータです。
上記の他にも、Googleが提供する各種ツール等もマーケティング視点で活用できますね。

外部マーケティングデータをピンポイント活用することでヒントを掴み、より精度の高い仮説や戦略を立てていきましょう。

まとめ

  1. 3C分析を学ぶと、データの活かし方のポイントが見える
  2. データからは仮説や戦略を立てるための指標を読み解く
  3. アクセス解析や顧客データは重要だが、新しい気づきには外部データも必要
  4. 外部マーケティングデータをピンポイントで活用しよう

Webマーケティングは、かつてはマーケティングの工程で言えば最後尾におり、戦略や施策決定後のWeb対応を受け持つだけという立場にいたかもしれません。
しかし今はWebをプラットフォームにしてマーケティング戦略全体を設計する企業が増加しています。

戦略方針やコンテンツのテーマ自体をゼロからWebチームで企画しなければいけないケースもあります。そのため、外部マーケティングデータと自社データを活用しながら、大きな戦略から具体的なWeb施策までをプランニングしていく必要が高まっています。
そんな時は3C分析のフレームに基づき、必要な特長を持ったデータを活用することでヒントや指標を入手していきましょう。

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