マーケティングとデータ活用~定量調査と定性調査の違いを解説!

   

定量と定性 フォト_1

膨大な量のデータ=ビッグデータ活用が話題となっている現代。マーケティングにデータを活用したい!と思いながら、どんな時にどんなデータを使えばいいのかわからない…とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

あるいは、「もうアクセス解析のデータだけではWebマーケティングの方向性がわからない、どうすればいいんだ…」と目の前の課題に頭を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

マーケティングをデータから考えるには、定量的なアプローチ・定性的なアプローチという2つの手法があります。
今回は2つの手法の違いと特徴、仕事への役立て方について解説してみたいと思います。

「定量」と「定性」って?

bsPAK75_shibuyaaruku20141018113735

人は、この写真のような「とある一群」や「とある現象」を捉えて、そこから得られる情報をデータ化(数値化や文字化)することで、状況を把握し、物事を判断したり仮説を立てたりしています。

特にマーケティングはまず市場の声を聞くことが重要です。人々の情報を調査・分析するには、大きく分けて「定量」・「定性」、2通りのアプローチがあります。

定量調査・分析とは

明確な数値や量で表されるデータを元に、数値的な特徴や差異を見ること。

この写真で言うと、例えば通行中の人数を把握する交通量調査です。

人や産業に関わる大規模な調査は定量調査が多く、国勢調査を始めとして官公庁が定期的に実施しています。調査結果は誰でも活用できるようオープンデータ化しています。
近年は、行動解析と呼ばれる人の動きに関わる技術もかなり進んできました。最も把握しやすいのはWebの中で、自社サイト訪問者を定量的に調査分析するアクセス解析です。さらに、高速道路の自動車の動き、店舗の中の顧客行動といったリアルな行動をデータ化する技術なども進んでいます。
個人情報の問題など課題はあるにせよ、今はさまざまな状況・行動がデータ化されて詳細な定量分析ができる時代となりました。

定性調査・分析とは

数値化できない、あるいはしにくい質的なデータをもとに、質的な特徴を見て、新しい発見をすること。

さきほどの写真で言えば、それぞれの人が何を考えているのか、今いる町にどんなイメージを持っているのかといった「見えない意図」を探る調査です。

例えば歩いている人にランダムな聞き取り調査(インタビュー)をして、出てきた言葉から本音を掘り下げたり、仮説に役立つヒントを探ったりします。数名を集めて行うグループインタビュー(グルイン)という手法もありますね。単純集計では得られない生の声や意見が集められます。調査者の盲点となるキーワードが出現したり、思いがけない示唆を得ることができます。

アンケートは定量調査?定性調査?

アンケートは、人々の意図で解答されるので、定性調査のようにも思えますよね。
ただ実際には単純化された知名度や満足度(例:満足~不満で5段階に分ける)を数値的に把握するのに適しており、定量調査に分類したほうがよいと言えます。
自由記述などの読み取りから定性的なアプローチも可能ですが、一般的にはなかなか記入してくれない傾向もあり、見えない意図まで掘り下げるのは難しいと言われています。

とはいえ、定量/定性は、きっちりと2等分されるものではありません。同じ母集団からさまざまなデータを収集し、定量・定性両面からのアプローチをすることが可能だということは押さえておきましょう。

定量と定性、それぞれのメリット・デメリット

定量的なアプローチは誰にでもわかりやすいので、ビジネスの世界でよく使われます。
例えば商品Aの売上不振は全世代共通なのか、特定の世代に売れていないのか、問題の焦点を明らかにして原因を検証するのに向いていますね。
ただこの場合「数字が上がった・下がった」は語れても、では「なぜそうなのか?」といった理由づけや、「それに対して何をすればいいのか?」という提案が出てこないケースがあります。
定量的な発想なら問題はクリアになると思いがちですが、数字は抽象的なデータですので、そこから具体的な理由や対策のアイディアを考えるのは意外と難しいのです。

またWebマーケティングの世界では、アクセス解析という定量分析が主流なのですが

  • 限定された行動の結果しかわからない(見えない意図、本音や理由が掴みにくい)
  • 現状しかわからず、次に期待していること、新しいニーズはわからない
  • 自社の状況しかわからず、他との比較ができない

といった課題も指摘されるようになってきました。

定量調査は、数値で実態を検証したり、仮説の裏付けを取って証明する場合は有効な調査です。しかし、その仮説さえない場合や、具体的なアイディアのヒントが欲しい場合は、定性調査の方が目的に適しています。

ここで定量と定性の特徴、メリットとデメリットをまとめてみます。

定量定性比較表 修正版

見えない意図を見る、Webデータを活用した定性調査・分析

今まで、定性調査は時間やコストの問題、また自社商品に関心を持つ人を探すことの難しさといった手間もあり、実施したくてもなかなか手が出せない分野でした。
それが近年、Webの中で膨大な情報が取り交わされるようになりました。このWeb上のビッグデータを活用して、定性的な情報を得ようとする技術が進んでいます。
SeeSもその中のソリューションの一つです。
時間や手間がかかると言われていた定性調査も、Webを活用することで以下のようなスピーディなデータ収集ができるようになってきました。

ソーシャルメディア分析

ソーシャルメディア内で語られる話題からヒントを得ます。
ソーシャルメディアで話題になりやすい分野、短期間である程度話題のボリュームが見込める新製品のキャンペーン、ターゲットがユーザー年代にマッチした事柄などについては、ソーシャルメディア分析が便利です。
経時的な話題のボリューム変化と、定性的な話題の把握ができますので、定量+定性分析が可能な手法だといえます。

Webデータ分析

ソーシャルメディアだけでなく、Web全体で語られている話題から重要な話題をまとめることのできる技術があります。
検索エンジンSeeSは、検索エンジンの視点と内包するWeb上のビッグデータを活用して、市場の話題・特性を把握できます。
ソーシャルメディアでの話題も含め、まとめサイトやニュース、ブログなどの全般的なWebデータなので、ソーシャルメディア分析よりもさらに大きい視点での市場把握といえます。

キーワードで調査範囲が決まりますので、ソーシャルメディアで話題になりにくい分野、BtoBビジネス、あるいはスモールビジネスや地域ビジネスでも活用できる定性調査が行えます。個人情報などに触れるリスクがなく、あらゆる分野のあらゆる話題を調べることができるのが特徴です。

定量と定性、どう活用すればいいの?

定量と定性 フォト_2

実際にマーケティングにデータを活用するとき、定性・定量どちらのアプローチを先にして、どのように活用すればよいのでしょうか?
これは企業の抱える課題によっても変わってきます。

定量・定性の視点を交互に持つと、数値的にも質的にも市場の声を反映したビジネスを推進できます。

【例 1:すでに起こっている現象を解決したい(継続的ビジネス課題への取り組み)】

  • 調査:定量(問題点の確認)→定性(解決のヒントを探索)
  • 解決施策実施
  • 検証:定量(施策の効果を検証)

【例 2: 新しいプロジェクトを実現させたい(新規施策への取り組み)】

  • 調査:定性(見えない意図を探る)→ 定量(数値的裏付けを取る)
  • プロジェクトの仮説立案
  • 掘り下げ:定性(実施のための具体的トピックを探る)
  • プロジェクト実施
  • 検証:定量(実施結果を検証)→定性(次のテーマを検討する)

このように、状況に応じて適切な定量・定性調査を交互に行いながら市場を洞察すると、より精度の高い施策に取り組んでいくことができます。

まとめ

  1. 定量調査・分析:数値化できるデータを元にした量の分析
  2. 定性調査・分析:言葉のデータを元にした質の分析
  3. Webデータを活用した定性調査・分析の手法が開発されている
  4. 定性調査・定量調査を交互に使うと市場の洞察を深められる

さまざまなビジネスに活用できる調査分析の2つの手法、定量・定性についてまとめてみました。
特に、Webを活用したコンテンツマーケティングの施策には新しいテーマやトピックが不可欠です。新しい発見や傾向把握、仮説のヒントを得るには、定性調査も活用するとより効果的なマーケティングが実施できますよ。

他にもこんな記事が読まれています

 - マーケティング ,