共感消費でマーケティングにシンクロするために知っておきたい共感とは
消費者の心理プロセスの変化
消費者心理プロセスについてはAIDMAからAISAS、ソーシャルメディアを重視したSIPSへと変化。
参照 マーケティングを始める前に変化した消費者行動(SIPS)を理解しよう
Sympathy:共感、Identify:確認、Participate:参加、Share&Spread:共有&拡散の各頭文字をとったものです。
このように、まず共感ありきという消費モデルは幅広い分野で取り沙汰されるようになりました。
そこで、今回はスタートラインの共感について理解するとともに、ここから具体的にどのような共感消費が起こるのかといった2点の考え方をご紹介いたします。
共感って何? 心理学的に見てみよう
共感といえば相手の言っていることに「そうだよね! わかるぅ~」のような反応や、ドラマを見ている時に「私もそうだなぁ」といったものを思い浮かべるのではないでしょうか。
それを心理学的にみたときに、果たしてそれが共感と言えるのかといえば、実は違います。考え方は非常に似ているのですが、主に同意や感情移入と言われる部分となり、差別化されています。
心理学において共感とは、「相手」と「自分」を根本的に違うものとして捉え、自分とは違う相手と同じ世界にいる状態を築いたうえで、最終的に自分自身の理解に至るまでのことです。これを共感的理解ともいいます。
企業やマーケティング担当であれば商品・サービスをお客様に共感していただく必要がありますよね。その際、同意や感情移入といった心理的な共感とは離れる部分を共感の発信元にしてしまうと、いいね!やリツイートといったものを得られるかもしれませんが、消費行動はストップしてしまいます。大きな流れや時間で見ると、ブランディングや信頼性の確保といった部分に繋がっていくのですが、それとは分けて考えましょう。
なぜそのサービスが必要なのか、必要としている立場にいるのかといった、相手の立場に至った情報発信を行うことで、拡散時の消費が望まれます。この共感といった部分についてはマーケティング視点に立つ私たちが最も神経を尖らせていきたいですね。
みんなと同じにならなければ! 心を縛られる心理
以前、日本人が特に弱いとされる集団心理「同調圧力」について紹介しました。
さきほどの共感とは真逆と言っていいほど別種の考え方になるのですが、暗黙の了解や無言の圧力といった、半強制力も外して考えるわけにはいきません。
人の顔色をうかがって、みんながやっているから仕方なくいいね!やリツイートしたことはありませんか?
このような見かけ上の共感や共有は無くなってしまえばいいのですが、現実はそう上手くもいきません。
共感消費をテキストマイニング
消費者
共感消費の中から消費者という軸で消費や商品について抽出しました。
共感の元となる背景や、満足させるべき好み(画像だと距離の下に隠れている)や見かた、地位やロイヤリティの提示といった、消費者から共感を得るために必要なサンプルが取得できました。
ロイヤリティについてはこちらもご参照ください。
消費者行動・モデル
消費者行動に関連する実態やモデル成分を抽出しました。
コトラー氏はマーケティングにおいて10人に9人は知っていると言われるアメリカの経済学者ですね。
消費者行動においてお名前が出てくるということは、やはり影響力が強いといえるのかもしれません。
行動、プロセスにおいては各サービスの違いで練っていきたいですよね。
緑色のクラスタには代表的なモデルが多く出ています。
アイドカ(A-注目I-関心D-欲求C-確信A-行動)とアイドマ(A-注目I-関心D-欲求M-記憶A-行動)はCとMの違いです。先だっての参照先と同じですが、AIDMA、AISASにご興味があればどうぞ。
参照 変化した消費者行動
まとめ
- 共感の違いをイメージしておくことで相手の立場に至った情報発信を行う
- 見かけ上の共感は使い方次第だけど、信頼を失うかもしれないので気をつけよう
- 共感消費には消費者目線を常に持って、行動モデルを活用していこう