去年よりも5倍以上検索された「初夢」から考えるキーワードマーケティング

   

初夢あけましておめでとうございます。
2015年もSeeSブログをどうぞよろしくお願いいたします。

さて、今回は新年第1回目にふさわしく「初夢」についての話題をお届けします。
皆様はどんな初夢を見られましたか。夢の内容の話も楽しいですが、ビジネス的な視点で「初夢」を考えたことはありますでしょうか。
挨拶周りのビジネストークネタにはもちろん、キーワード設計や企画アイディア出しにちょっとしたお役に立つ内容となっております。

2015年「初夢」がブレイクしている!?

Googleトレンドで「初夢」の検索回数が急上昇年末年始限定検索ワードとも言える「初夢」。Googleトレンドでも典型的な季節型キーワードの推移を見せておりますが、グラフにご注目ください。2015年、検索ボリュームが一気に上がっているではありませんか!
参考までに、「お年玉」の検索ボリュームと比較してみましょう。

今年はお年玉よりも初夢の方が人気なんとこれまで圧倒的に検索されていた「お年玉」が、2015年には「初夢」に追い抜かれています。
この人気急上昇の「初夢」、Web上でどのような話題が注目されているのでしょうか?

「初夢」といえばアレ!江戸時代の言葉が2015年も健在

「初夢」をSeeSのテキストマイニング(*1)で解析してみました。

*1 SeeSテキストマイニング
SeeSでは特定のキーワードで検索した際に表示される全てのWebページの文章情報から、関連度の高さに応じて相関図を表示します。 これにより膨大な文章情報(ビックデータ)から概要を把握する事や、マーケティングに必要なデータの抽出にご活用いただけます。

初夢のWebサイト解析さまざまな分野のキーワードが入っており、かなり雑多な状況です。
とはいえ、「初夢」そのものの意味や縁起を知りたいという基本的な知識への関心はやはり高いようです。
「一富士二鷹三茄子」がキーワードで上がってくるなんて面白いですね。初夢で見ると縁起が良いものの順として、江戸時代から言われていることわざです。長い時を経て、21世紀の今も根強く話題となり、人々に関心を持たれているのです。

一方、気になるのが「初夢→フェア」と、小説、ゲーム、クイズ、イベントなどに関わるキーワードです。「組違い」「騎手」など、宝くじや競馬を連想する言葉もあり、「初夢」という言葉をさまざまなラッキーチャンス企画、キャンペーンの冠言葉として使っているケースが多いことがわかります。この冠としての使い方の多さが、今年の検索ボリュームの上昇に影響していそうですね。

「初夢」を最大限に活用した企業とは?

総合マイニングで、「初夢」関連の346サイト内で扱われているキーワードのランキングを見てみましょう。こちらも初夢自体の内容などに関わる言葉が上位を占める中、8位に「フェア」が上がっています。

初夢フェアの需要が多いこの「初夢→フェア」を活用したのはどんな企業でしょうか。
「初夢」での検索表示順位を見てみましょう。(この順位はSeeSによりシミュレーションされた順位になります)
やはり「初夢とは?」といった基本知識を記載したサイトが上位を占める中、「初夢フェア」で上位に食い込んでいるサイトがあります。

初夢でHISが検索上位に食い込む旅行会社のH.I.S.関連サイトです。
この年末年始、TVCMなどでもよく見かけた印象がありますし、H.I.S.は「初夢フェア」というキーワードをかなり意識してプロモーションを掛けていたようです。

冒頭のGoogleトレンドで見た通り、これまで「初夢」は「お年玉」とくらべてあまり検索されていませんでした。存在するWebサイトも、初夢の意味由来に関する、あまり商売っ気のない内容が主流だったのです。そこへ、あえて「初夢」というキーワードを強調して乗り込むことで、「初夢フェア= H.I.S.」という印象の刷り込みをはかったのではないでしょうか。CMで注意を喚起し、Webで検索させて具体的な内容を読ませる以前ブログ記事にしたAISASのプロセスを押さえていますね。

大ヒットスマホゲームは、検索にも影響を及ぼす

さて、H.I.S.以外にも「初夢」のカテゴリを賑わせている企業がありそうです。
SeeSの共起語リストは、調べた時(今回は1月6日)設定キーワードに最も近い言葉をレベル順に抽出するリストなのですが、トップレベルに来ているのがなんと「モンスト」でした。

初夢の共起語ミクシィの業績をV字回復させたことで話題になったスマホゲーム「モンスターストライク(=モンスト)」のお正月イベント「羊を数えて初夢ストライク」の影響が、共起語のリストに現れたのです(上位の「攻略」「降臨」「アリエス」などもモンストがらみです)。恐るべし、モンスト…。
おそらくミクシィ側は、そこまで「初夢」を意識せずに使用しているのではないでしょうか。しかしスマートフォン用のゲームに使われる言葉は、利用者が多い分影響も大きいのですね。本件は瞬間風速だとしても、これだけ影響が出るという点は今後も意識する必要がありそうです。
ちなみに良い夢を見るため枕の下に「宝船」の絵を入れる習慣は室町時代からあるそうです。約700年前の習慣から現代のスマホゲーム名やキャラまで、「初夢」の共起語として同じリストに掲載されているんですね!

まとめ

  1. 「初夢」の検索ボリュームは2015年急上昇
  2. 初夢にちなんだ各種キャンペーンが検索需要を増加させた
  3. 「知られているのに活用されていない」キーワードをうまく使おう!

以前、Googleトレンド急上昇!NHK朝ドラ「マッサン」はウイスキー人気に火をつけるか?の記事でも述べたのですが、必ずしも検索ボリュームの多いキーワードが良いということではありません。他社がまだあまり使っていないキーワードをうまく活用すると、その企業独自のイメージ戦略を築くことが可能になりますよ。

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