くしゃみ1回の経済効果やいかに!花粉症市場を探る

   

花粉症花粉症の季節がやってきましたね。
日本では花粉症の有病率が29.8%と言われており(2008年全国疫学調査)、年々増加傾向にあります。
一方で、ビジネスとしての花粉症市場を見ると、花粉飛散量に左右される季節市場であり、参入業種も多く、市場規模や売れ行きの読み、対策がとりにくい分野ともいえますね。
今回はこの花粉症について、Web上の話題を分析してみましょう。

Webデータから見る花粉症市場とユーザーの話題

近日公開予定のSeeSの新機能「キーワード分類グラフ」で、まずは花粉症に関してどのようなサイトが多いのか確認してみましょう。

花粉症関連のWebサイト季節柄、ニュースサイトが多いですね。
企業、メーカーやECサイトが少ないですが、プロダクトアウト型のアプローチをしていて「花粉症」というキーワードがあまり活かされていないのかもしれません。
では花粉症についてのWeb上の話題を、SeeSのテキストマイニング機能で見てみましょう。

*1 SeeSテキストマイニング
SeeSでは特定のキーワードで検索した際に表示される全てのWebページの文章情報から、関連度の高さに応じて相関図を表示します。 これにより膨大な文章情報(ビックデータ)から概要を把握する事や、マーケティングに必要なデータの抽出にご活用いただけます。

花粉症のユーザーニーズとはこの図から読み取れる、2つの話題があります。

新薬の登場(専門的治療)

2014年10月に発売された減感作療法薬「シダトレン」が大きな話題となっています。これまで注射でしかできなかった減感作療法が、舌下に投与できる点が注目されているようですね。

鳥居薬品 「シダトレン®スギ花粉舌下液」薬価収載および新発売のお知らせ
http://www.torii.co.jp/release/2014/140902.html

それに伴い、「対症療法」と「減感作療法」の違いなど、専門的な話題が様々に広がっています。
本格的に花粉症を治療したいという患者のニーズが高いことの現れでもあり、医院などの専門家によるサイト情報が豊富な現状を表しているともいえます。

日常生活の中の花粉症対策(民間療法)

暮らし、基礎知識、生活の質、ブログ関連など、日常生活に関わりのあるキーワードが話題となっています。
特に、予想外の出現として注目したいキーワードが「つくれぽ」です。
「つくれぽ」とはレシピコミュニティ-サイトcookpad内の料理報告レポートの名称ですが、cookpadにはなんと「花粉症」のレシピが310点もありました。

cookpad 花粉症のレシピ
http://cookpad.com/search/花粉症

花粉症レシピを実際に作ってみた「つくれぽ」に関心が集まっている、つまり日々の食事から体質改善といった民間療法への興味や取り込み意識が強いことがわかります。
厚生労働省もこの傾向を意識しているようで、「花粉症特集」というページの中で、わざわざ民間療法の状況を報告しています。

厚生労働省「花粉症の民間医療について」
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/okamoto.html

また「赤ちゃん」が話題になっています。これは、「赤ちゃんや子供の花粉症」という視点と、薬が赤ちゃんに影響しないか…つまり、妊娠を望んでいる人や妊娠中・授乳中の人が花粉症の対策に悩んでいる視点、二種類の意味があることがわかりました。
それぞれ切実なニーズですし、総合して「プレママ&ママ」たちが検索ユーザーの重要な層として浮かんできますね。

花粉症対策の市場は、まだまだ踏み込める

解析結果から考察すると、「花粉症」に関しては専門的な話題と日常生活の話題が共存・混在している点が読み取れます。 書き手・読者の情報リテラシーのバラつきが大きい分野ですね。
自社のターゲットを症状やタイプでポジショニングし、情報をわかりやすく書き直したり、整理してリスト化したりするだけでも、ユーザーニーズに応えられる可能性がありそうです。

特に日常生活視点は、病院に行けない多忙な人、花粉症予備軍、薬を飲みたくないママやプレママ、子供など、様々なユーザー像が浮かびます。
一例ですが、ドラッグストアの売り場やWebサイトでしたら、トータルで花粉症というカテゴリーのコーナーを設け、「通勤中のムズムズを解消(忙しい男性向け)」でマスクやチュアブルの薬を紹介、「プレママ&ママの対策」でお茶やサプリを紹介するといった手法が考えられます。

また掃除グッズなど周辺商品のメーカーの場合、季節限定の商品に大きく投資できないというジレンマがあるケースもあると思います。そんな時も、Web限定で花粉症シーズンキャンペーンを図り、ユーザーの使用シーンを掘り下げて提案といったプロモーションプランが検討できそうです。

まとめ

  1. 花粉症に対する関心は年々増加している
  2. 専門的な治療の話題と、民間療法の話題が共存
  3. ユーザーニーズを整理し独自の花粉症対策を提案しよう

日本人の国民病とも言われる「花粉症」、ターゲットやニーズを丁寧に掘り下げることで様々なチャンスがありそうですね。
なお今回はビッグキーワード「花粉症」で大きな傾向を見ましたが、SeeSでは「花粉症対策 飲み物」といった複合キーワードで、さらに具体的な話題の傾向を調べることが可能です。

今後も広がりを見せるであろう花粉症市場は、単に症状を緩和・改善するというだけでなく“誰が使うか”といった、よりオンリーワンにアプローチできるかが鍵になりそうです。
多様化の初期段階では先行する事で得られる恩恵は大きいでしょうし、やれる事は多そうですね。

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