シニアマーケティングのヒントを「フィットネス」から探る

      2016/03/18

フィットネス シニア

マラソンやウォーキングに励んだり、スポーツクラブに通ったり…今のシニア世代は、健康づくりに積極的という印象があります。
以前シニアマーケティングや「敬老の日」について調査をしたSeeS編集部ですが、今回はアクティブなシニアのフィットネスに関する話題を調べてみました。
シニア層をターゲットにした提案を模索している方や、シニアマーケティングを具体的にどう推進していけばいいのか…とお悩みの方におすすめの内容です。

健康やスポーツに関するシニア世代の動向を見てみよう

シニア層の健康志向の高まりを、厚生労働省の統計データから確認してみましょう。

フィットネスクラブ年代別構成比

厚生労働省 産業活動分析(平成26年10~12月期(年間回顧))
シニア層の健康志向の高まり、そして地域別人口に影響されているフィットネスクラブ
~初めての経済センサス-活動調査結果も踏まえて~

http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/bunseki/pdf/h26/h4a1502j1.pdf

60歳以上のフィットネスクラブ会員の比率が上昇しています。高齢世代の増加という背景もありますが、変化幅は人口構成比よりもフィットネスクラブ会員の年齢構成比の方が大きいので、この世代はフィットネスクラブへの参加意欲が高まっているといえます。
50歳代も加えると会員比率は48.4%ですから、フィットネスクラブ会員のほぼ半数は50代以上という数字になります。

さらに意識面を見てみましょう。

健康のために運動やスポーツ

健康を意識して、具体的に運動やスポーツをしている方は高齢になるほど高いことがわかります。
シニア世代の多さと健康への意識の高さ、この相乗効果で、運動に励むアクティブなシニアのマーケットボリュームが拡大しているのです。

さて、ここまでで全体的な傾向はつかめましたが、具体的にこの市場にどんなアプローチをしていけばいいのでしょうか?
定性的な調査として、検索エンジンシミュレーターSeeSを使って、シニアのフィットネスに関するWebの中の話題を調べてみましょう。

※SeeSによる調査についての詳細はこちらのページをご参照ください。

シニア層に響く3つのキーワード

今回は「フィットネス シニア」というキーワードでWebデータを調査しました。

フィットネス シニア 分類グラフ

Webの中のマーケット全体を分類したグラフです。調べてみてわかったのですが、一番多いのは求人関連のドメインでした。
深掘りすると、シニアフィットネストレーニングの分野で人材を募集しているのです。求人情報が多いということが、伸びている市場という指標と考えられます。

次にテキストマイニング機能を使って、主要な話題を掘り下げてみましょう。

簡単気軽

テキストマイニングのネットワーク図に出現しているキーワードの中で注目したのは、「かんたん」「気軽」という話題です。
運動することのハードルを下げる、という意識がシニア向けのフィットネス分野では重要だということです。
「簡単」があえてひらがな表記になっているのですから、どれほど簡単さを志向しているかかわかりますね。

「気軽」の関連には、「スポーツクラブジョイフィット」さんの名前が出現しました。今回ネットワーク図の中で出てきたフィットネス関連の企業名です。

ジョイフィットHP

ジョイフィットグループ総合TOP
http://joyfit.jp/

低価格、24時間営業、先ほど出てきた「かんたん」入会予約…たしかに気軽にフィットネスを始められそうですね!

次に、使われている単語の「キーワード使用傾向」も見てみましょう。
『感覚』に関するキーワードだけを集めたランキングでは「楽しく」が1位でした。楽しく

かんたん」「気軽」そして「楽しく」…

これが、「フィットネス シニア」の分野で重要な3つのキーワードだということがわかりました。

またシニア特有の話題としては、介護、デイサービスといった言葉も出現していました。
介護保険が適用できるシニアフィットネス施設が増加しているのが要因ですね。
気軽に運動できる場、という意味で「ステーション」という表現も話題になっています。

このように気軽な方向に裾野が広がるシニアフィットネス市場ですが、一方で「パーソナル」というワードも上がっています。オーダーメイドのパーソナルトレーニング、といったニーズも高そうです。

必ずしも低価格路線が気軽さのすべてではなく、顧客とじっくり向き合って健康を維持していく方向のフィットネス事業も可能性があるといえます。

シニア層のフィットネスの目的と、それに合わせた対策は?

テキストマイニングのネットワーク図では、シニア層がフィットネスに取り組む目的も読み取れます。
一般的に「健康」という大きな目的はあるのですが、ネットワーク図ではもっとニーズを細分化した具体的なキーワードが上がってきました。

               肩こり     アップ        予防

  • 肩こりや首周りの悩みの改善
  • 代謝アップ・血行アップ
  • 転倒予防
  • 認知症予防

このような目的に対して、予防や改善の対策をわかりやすく提案するのが、シニア層がフィットネスを続けやすくなるポイントだと考えられます。

上記のポイントから実際の施策に活用する例として、フィットネス施設における「転倒予防」トレーニングプログラムを考えてみましょう。

  • 転倒を予防するために鍛える部位は?
  • 具体的なトレーニングメニューは?
  • どのくらいの期間通えばいいのか?

など、シニア層が実際のトレーニング体験をイメージしやすいメニューを提示しましょう。
これは、店舗という場でも実施できますし、Web上のコンテンツ案としても活用できます。
ホームページに、目的別プログラムのコンテンツを追加したり、ブログやSNSを活用して転倒予防のための具体的なトレーニングの様子などを紹介してみましょう。

違うキーワードで調査すると、より深く考察できる

今回、シニアのフィットネス市場をざっくりと把握するためのキーワードで調査しました。
「もう少し、利用者の意見よりのデータって取れないのか?」と思われる方もいるかもしれませんのでスポーツ 60代 悩み、参考までに、SeeSで「スポーツ 60代 悩み」という複合キーワードで調べてみました。

「フィットネス シニア」に較べるとニュースやQ&Aサイトが多くなります。時事的な話題、世間の声が取得できるキーワードです。

こちらのデータをざっと調べてみると、薬局、スポーツウェアのECサイト、鍼灸接骨院など、話題に関わってくる分野が「フィットネス シニア」とは少し変わっていました。
フィットネスクラブの事業者からすれば、Webで設備や内容の紹介はしていても、利用者の悩みなどはあまり拾い上げていない…まだまだマーケティングの余地があると読み取れます。

このように、調査や分析は、受け手の関心や立場によって指摘するポイントが変わってきます。
複数の視点で眺めてみると、より深く考察できるのが面白いですね。

まとめ

  1. 求人情報の多さは「フィットネス シニア」市場の成長指標
  2. シニア向けフィットネスのキーワードは「かんたん」「手軽」「楽しく」
  3. 「転倒予防」など具体的な目的別プログラムの提案が必要

今回注目した「かんたん」「手軽」「楽しく」といったキーワードは、フィットネス分野だけでなく、アクティブなシニア向けの商品開発や企画のキーワードとしてもご活用ください。

シニア市場は大きなボリュームゾーンとなっているだけに、より細分化した分析が必要となっています。
SeeSでは「老眼」「日帰り旅行」「相続」など、さまざまなシニア対象ビジネスに関わるWebデータを見える化できます。調査や分析について詳しく知りたい、「スポーツ 60代 悩み」の調査を見たいといった方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

シニアマーケティングや、敬老の日に向けてプロモーションを考えている方には、こちらの記事もおすすめです!
参照 シニアマーケティングは急がば回れ!市場開拓のヒントとは?

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