日帰り温泉マーケティング。同じターゲットでも目的はそれぞれ

   

日帰り温泉紅葉の季節、週末小旅行も楽しいものです。筆者も先日ふらっと日帰り温泉に行ってきました。ナビ&検索エンジンのおかげで、なかなかいい温泉に出会えましたよ。
手軽さで人気の「日帰り温泉」ですが、例えば交通手段によってどのようなユーザーニーズの違いがあるのでしょうか?
今回は「日帰り温泉+電車」と「日帰り温泉+ドライブ」という2つの複合キーワードを比較してみました。

露天・混浴・湯治好きの電車派と、貸切露天・個室好きのドライブ派

日帰り温泉の電車とドライブのニーズの違いもっと話題が重なってくるかと思っていましたが、意外とそれぞれの特徴が出てきました。
全体的な傾向として、「日帰り 温泉 電車(以下、電車派と略)」の方では、旅の行き先の話題が強く出るのに対し、「日帰り 温泉 ドライブ(以下、ドライブ派と略)」は、ドライブという交通手段自体を目的とした話題が強く出ているようです。
考えてみたら、交通手段として電車ルートを重視するコアな鉄道ファンは「電車」などという大まかなビッグキーワードでは検索しないでしょうから、当然の結果かもしれません。

緑の枠線の部分がそれぞれの同一テーマに対して異なるつながりを見せた箇所です。
上半分は同じですが下半分がちょっと違ってきます。
「露天(風呂)」に対し、電車派は「混浴→湯治」、一方ドライブ派は「貸切→個室」といったキーワードが紐付いています。ユーザーの傾向として、電車派のほうはオープン感覚で効能重視、ドライブ派は他人の目を気にせずに済むクローズドな空間を求める人が多いのかなと読み取れます。

電車で行く人はどんな人?「湯治」志向の電車派の心理をさらに裏付けるものとして、図のように「疲労→肩こり/回復」「パワー→リフレッシュ」「自家→源泉」といった、温泉の効能や質についてのキーワードも話題になっています。
電車派は「フェイス→タオル」のような備品の話題が出ている点も特徴的です。荷物の量も考えて出かけないといけないですからね。

ドライブ派には上記のようなキーワードは出てきていません。逆に電車派にない話題として「老舗→旅館」「グランド→ホテル」が特筆できます。

2つのタイプ別に、ざっくりとした温泉へのニーズをまとめるとこんな感じでしょうか。

電車派:露天・混浴・湯治志向、温泉としての効能重視、備品の情報も大事
ドライブ派:貸切露天・個室志向、老舗旅館やホテルなど施設の格式を重視

電車派とドライブ派の検索目的の違いとは?

では、この2つのグループの検索目的の違いを掘り下げてみましょう。

電車で日帰り温泉に行くユーザーの特徴行き先については、電車派は、関東や東京の「近郊」「周辺」、とにかく近場で温泉を探しているという話題が大きく出ています。(北海道など、大きいくくりの地方名はあがっています。)
さらに、「スーパー→銭湯」「ディズニー→ランド/リゾート」などの話題があがっています。
つまり電車派の人は、「1日だけ休みが取れたけどさてどこへ行こう、日帰り温泉にしようか、スーパー銭湯でもいいし、思い切ってディズニーランドにするか…」という気分で検索しているのですね。
ライバルは温泉だけでなく、同じ時間で行けそうな他の施設もあるのだという点がわかります。

ドライブで日帰り温泉に行くユーザーの特徴ドライブ派は静岡→伊豆、水上など、地名が具体的に出ていますね。
「風景→街道」「当地→グルメ/スイーツ」といった、ドライブを前提として道中で楽しめそうな旅キーワードが出てきます。
ドライブ派のユーザーは、まず「ドライブしたい!」というニーズが高そうです。ドライブルートを定めるために、ある場所の温泉という立ち寄りポイントを決め、日帰りでどれだけドライブ&アクティビティを楽しめるかという情報を探しているようです。

解析結果をコンテンツ企画に活かすには

以上、テキストマイニング図だけを比べたポイント解析なのですが、どんなふうに活用できるでしょうか?
例えば東京近郊の温泉旅館のホームページが今回の結果を使ってコンテンツを拡充する場合を考えてみましょう。

電車派がメインターゲットの場合

  • ライバルは温泉だけでなくディズニーランドなど他の行楽地・施設も視野に
  • オープン感覚、気軽さや親しみやすさを演出
  • 東京からの近さ、他施設を意識したコスパの良さ・満足度の高さを伝える
  • 「お客様のお疲れタイプ別リフレッシュ法」など、温泉に来ることの効能をユーザー目線で詳しく提案

ドライブ派がメインターゲットの場合

  • ライバルは東京近郊ドライブルート上の温泉地と、格式や設備の充実した他旅館
  • クローズドな空間が準備された上質な雰囲気を演出
  • 旅館の歴史や部屋の様子など旅館の格式を伝える
  • 宿泊地周辺だけでなく、東京からのルートで途中にある立ち寄りスポットの情報、日帰りでのおすすめドライブコース案などを提案

ターゲットニーズの違いを比較すると、自社のポジションの強み弱みがわかりやすくなり、強調すべきポイントが見えてきますよね。このようにユーザーの特性やニーズに合わせて(チューニングして)コンテンツ企画を立てていくことが、サイトの個性化、差別化につながっていきます。

まとめ

  1. 電車派は湯治感覚・効能重視、温泉以外の行き先も検討
  2. ドライブ派は個室感覚・格式重視、ドライブ情報を求める
  3. ニーズの違いを比較することはサイトコンテンツの個性化につながる

なお今回はブログ記事用として、交通手段での比較を行いました。実際に旅行関係のビジネスを対象にSeeS解析を実施する場合は、地名と組み合わせたキーワード解析などさらに深掘りした解析が可能です。

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